この説明はちょっと長くなりますので、お急ぎの方は読み飛ばして 2.機種について からお読みいただいても大丈夫です。また、学校で紹介しているiPadの販売については 7.iPadの購入斡旋 に掲載しております。
タブレットの種類
大きく分けるとOS(オペレーティングシステム)の違いで、iPad、Chromebook、Windowsタブレット、Androidタブレットの4種類あります。ただし、Chrome bookは学校以外ではほぼ使われていません。シェアはこちらで
1.iPad

- 本体もOSもApple社で独自に作られ、販売も原則Appleです。
- 日本国内ではタブレットの約50%がiPadで14年連続日本一です。
- ですが、文部科学省のGIGAスクール構想による小中学校でのシェアは29%でWindowsと並ぶ第3位。(ChromeBookがトップです)
- iPad Pro,iPad Air,iPad miniと、無印iPadの4製品があり、これらをまとめてiPadと呼んでいるの混乱します。iPadの一覧
- 高校生は一番安い無印のiPad(写真の右端のWiFiモデル。以下iPadはこの無印のこと)で十分です。
- iPadの最新機種は第11世代、最新OSはiPadOS18.0です。
- 第10世代から物理ボタンがなくなり画面が10.9インチと一回り大きくなっています。
- Amazonで第10世代は64GBモデルで約53,000円です。
- 第10世代は在庫分がなくなれば中古品しかありません。第9世代以前は中古品しかありません。
- iPadはiPhoneから電話機能を取り除いて画面を大きくしたようなもので、iPhoneのiOSと操作性が同じです。
- 使われているSoC(System on Chip)もiPhoneと共通のAシリーズで、かなり高性能です。
- iPhoneユーザが多い高校生は、これに一番慣れていると思います。
- Appストアから100万を超えるアプリがインストールできます。
- ストアによるアプリの審査も厳しめで、セキュリティも高いです。
- デザイン系や動画系などでは、将来仕事で同じApple社のMacを使うことがありますが、仕事で使う多くのパソコンは今のところWindowsがダントツです。
2.Chrome Book

- 本体は家電メーカーが作り、OSはGoogleが有料で提供しています。(上の写真はHP社)
- シェアは日本国内で0.6%、世界でも2.3%ほどで、こちらの統計にはほぼ出てきません。
- 文部科学省のGIGAスクール構想で、学校でのシェア(小中学校)に限ると40%でトップです。
- iPadと違って本体のメーカーは様々なので、低価格のものから高価格のものまであります。
- iPadとは違って、キーボードと画面を分離したパソコンとして作られています。
- キーボードがドッキングする製品(デタッチャブル型)や、キーボードをひっくり返せる製品(コンバーシブル型)が多いです。ただ、それらはキーボードと画面を物理的に接続するヒンジやコネクタがありますので、この部分の故障のリスクが高いです。単純な板状のタブレットの方が良さそうです。
- 正直って、将来仕事で使うことはまずないと思います。価格は20,000円台~80,000円位です。
- 宮崎県内の高校はこれを推奨している学校が多いですが、卒業後使うことはなさそうな気がします。
- 学校に無償配布されているGoogleアカウント(Google Work Space)でGoogleクラスルームなどグーグルのサービスが使いやすくなり、学校が端末を管理できるのが唯一の利点です。
- これはiPadやWindowsでもできますので、あまりメリットはありません。
- アプリはAndroidと同じGoogleプレイストアからダウンロードできます。
- ただし、プレイストアのアプリの全てが使えるわけではないようです。
- Googleプレイストアは、アプリの数ではAppleのAppストア以上です。
Windowsタブレット

- 本体は様々な家電メーカーが作り、OSはマイクロソフト社が有料で提供しています。(写真はDell社)
- Windowsは、パソコンのOSではダントツですが、タブレットでは3割程度で、Androidにも逆転されています。
- スマホではダントツがAndroid。次がiOSで、Windowsを使ったスマホは2019年になくなってしまいましたので、モバイル端末ではWindosはマイナーなOSです。
- 職場や家庭で使われるパソコンはWindowsがほとんどなので、パソコンを使う人には馴染みのあるOSです。
- 最新OSはWindows11で、1つ前のWindows10は今年2025年10月にサポートが切れます。
- その頃にはWindows12がリリースされる予定です。
- 将来パソコンを使う仕事に就くケースは非常に高いので、将来に備えて慣れておくならこれが一番です。
- 学校ではパソコン室のパソコンでその訓練をしますので、タブレットがどうしてWindowsじゃなければいけない訳ではありません。
- 大学進学などを考えている人は、iPadやChromebookに比べてちょっと高いですが、正直これ一択です。進学後も使えます。
- Word、Excel、PowerPointでレポート、プレゼン、課題や論文を作ることが多いだけでなく、大学でインストールしなさい言われるソフトウェアも多くはWindows版です。Mac版があるのかどうかなんて教授は気にもしてませんし、Chromebook版なんてまずありません。
- アプリ(ソフトウェア)はマイクロソフトのストアからダウンロードできます。
- ストア以外からダウンロード出来るソフトウェアも非常に多く、ウイルス感染の原因になることが多いです。
- スマホやタブレットのないパソコンの時代は、外部のサイトからソフトウエアがダウンロードできるのが当たり前でした。
Androidタブレット

- 本体は様々なメーカーがつくり、OSはGoogleが開発して、無料で公開しています。OSそのものはタダなので、メーカーとしては本体価格が安くできます。
- 写真はアマゾンで売られている8インチモデル。ちょっと小さいですが、左端の8.7インチぐらいあれば使えます。なお、10インチの方が安かったりします。
- OSがオープンソース(設計が公開されている)なので、各社が独自に機能をつけることもでき、性能はメーカーによって随分違います。
- OSの最新版は2024年10月から配信されたAndorid15です。まだ日が浅いので、現実的には14が最新です。
- OSが重たくなるので、非力な端末では10や11が使われる場合もありますが、13以降を勧めます。
- 1万円を切る非常に安価な物から高級機まで様々の製品がありますが、粗悪な物も多く、目的をしっかり決めて割り切って使わないとがっかりします。
- ストレージ32GB、RAM2GBは買わないことをおすすめします。ストレージ64GB、RAM4GBが近年の最低ラインです。最近は仮想RAMといってストレージの一部をRAMとして使い、RAM12GBとうたっている製品もありますが、よく見ると実装しているのは4GB、残り8GBは仮想RAMだったりしますので、仕様書をよくご覧ください。
- 文部科学省はGIGAスクール構想で学校で使用させるタブレットとしてAndroidは指定していません。
- 一定の性能が保証できない製品も混ざっていること、大小様々なメーカがあって、数量を確保できるかがメーカーによって全然違うこと、などが指定されない原因だと思います。ただ、指定されないから使えないと言うわけではありません。学校でおすすめするのが難しいと言うだけです。
- スマホのOSとしては世界ではダントツ1位です。
- iOSのようにそもそもスマホ専用に開発された訳では無いので、昔は(4.2とか6とかを使った記憶があります)非常に使い勝手が悪かったです。
- ここ数年、スマホもタブレットもAndroidがどんどん増え、カーナビなどもAndroidに変わりつつあります。2万円も出せば中国製の物であっても十分使えます。
機種について
- 本校では以下の選定基準を満たすタブレットであるなら、特にメーカーや機種は指定しておりません。
- 選定基準を満たすタブレットであるなら、兄弟や知人からの譲渡品、中古品でもかまいません。
- 購入店も特に指定はしておりません。ネットショッピングでも大丈夫です。
- どれを選んでいいのか解らない場合は、7.iPadの購入斡旋 及び配布の案内をご確認ください。
選定基準
- 2019年以降に発売されたものであること。
- タブレットの法定耐用年数は4年であるため、発売後6年を経過したものは避けてください。
- 画面サイズは10インチ前後を推奨(8インチ以上~12インチ以内)
- 8~9インチは画面が小さいです。11~12インチは本体が重くなって持ち運びに苦労します。
- タッチパネルで操作でき、カメラ(片側のみで可)、WiFi(5GHz対応)、Bluetoothの機能がついたもの。
- 現在市販されているタブレットで、この条件を満たせないものはほぼありません。
不要な機能
以下はあってもかまいませんが、基本的に学校では必要ありません。
- SIMを利用したモバイル通信機能は不要
- タブレットにはSIMを使って、スマホと同じように本体のみで電話やデータ通信ができる機種(セルラーモデル)と、WiFiやスマホのテザリングでしか通信できない機種(WiFiモデル)があります。
- 前者はちょっと割高で、別途通信契約が必要になります。後者(WiFiモデル)で充分です。
- キャリアのショップでタブレットを買うと、SIM付きを勧められることがあるようです。
- MicroSoft Officeなどの購入、サブスクの申込みは不要
- 入学時にMicrosoftのアカウントが配布されますので、Officeソフト(Word、Excelなど)は卒業までは無料で使えます。
- また、実際の実習ではパソコン室を使う事が多いですので、タブレットに有料のOfficeアプリを入れておく必要はありません。
付属品・保証
- 【必須】カバーやケース
- キーボード付きのものが便利です。Amazonで「キーボード付きケース」で検索してみると2,000円~4,000位でたくさんヒットします。
- タブレットに合わせて設計されていますので、iPadなどは種類も豊富ですが、Androidなどでは汎用品しかないことがあります。
- 学校での破損の原因のほとんどは「落下」です。机から滑り落ちやすいことも理由の一つです。学校の床はご家庭と違って硬いです。そもそも扱い方が乱暴な生徒もかなりいます。
- 10人に1人くらいは故障で修理に出しているという統計もあり、家庭で使うときに比べて2,倍から3倍の故障率(東京日動火災の調査)だそうです。
- 画面割れもよく見かけます。保護フィルムは必ず貼った方がいいです。
- 【必須】 充電器・ケーブル(製品に同梱される場合や、すでに持っている場合は不要)
- 新しく買うなら急速充電対応の充電器がいいですが、PD(PowerDelivery)、QC(QuickCharge)など充電の規格がたくさんありすぎて選ぶのに困ります。基本はPD対応でW(ワット)数が多いものを選べばいいです。
- iPadは現行の第10世代から充電ポートがUSBタイプCに変更されています。第9世代以前はライトニングケーブルです。
- 充電器だけでなく、タブレット側もそしてケーブルもその規格に対応したものを選ばなければなりません。タイプCのケーブルは選び方が面倒です。
- iPadに付属している「Apple 20W USB-C電源アダプタ」はケーブルが両端USBタイプCの場合、PD(PowerDelivery)の20W(ワット)の急速充電に対応しています。
- 【推奨】モバイルバッテリー
- 基本的に学校で充電はさせません(電気代がかさむので)。必要ならモバイルバッテリーも準備してください。
- 【推奨】保証
- 落下による画面割れなどを考えると、加入しておくことを強くお勧めします。iPadの画面修理費用は20,000円~50,000のようです。
- 【任意】タッチペン
- アップルペンシルはデザイナーなどが使う高級品で1万円、Pro版などは2万円以上します。
- 指の代わりでいいのなら\3,000程度の互換品で十分です。
- 『正規認証品』などと、いかにもAppleと関係ありそうな表記のものは、かえって怪しいです。(桜チェッカーでサクラ度を調査した結果)
- アップルペンシルはデザイナーなどが使う高級品で1万円、Pro版などは2万円以上します。
中古品を選ぶ場合の注意事項
- バッテリーに注意してください。
- 古いものは充分に時間がかかるようになったり、電池持ちが悪くなっていることがあります。
- 中古で購入する場合は、できればメーカーのリファービッシュ品(整備済み製品)または、販売店などでバッテリー交換済みのものの購入をおすすめします。
- OS(オペレーティングシステム)のバージョンをチェック
- OSが古い場合、サポート期間が終了していることがあります。
- 2025年10月にサポート終了となるWindows10は選ばないようにしましょう。
- iPadOSは最新バージョン(iPadOS18)と1つ前のOS17がサポート対象です。サポート期間が長いため、古いものでも使えます。詳しくはこちらへ。
- ChromeOSは基本的に自動更新されるOSですので古い機種でもOSは最新になっていることが多いです。詳しくはこちらへ
- Windowsは最新バージョンがWindows11で、Windows10は2025年10月にサポートがなくなります。Windows10のタブレットはWindows11にアップデートする必要がありますが、ハードウエアの問題でアップデートできない機種が存在しますので、できる限りWindows11の物またはWindows11にアップデートできるものを買ってください。
- Androidの最新バージョンはAndroid14です。ただ、Android10などのOSのバージョンが古い機種も、新製品として売られています。これはOSのバージョンアップをするかしないか、いつ行うのかがメーカーごとに違うためです。また、機器によっては最新のOSを搭載するストレージの余裕を持たないものがあるからです。
- 保証がつかないことが多いです。
- 中古品なので3年持てば上々と考えてくださいください。
どれを選ぶか結論が難しいですが、正直言って私は1万5千円のAndroidタブレットを使ってます。これで充分です。ただAndoridを選ぶときはレビューなどをよく読んで、Youtubeなどの評価動画を検索するといいと思います。卒業後も長く(といっても数年ですが)使うならiPadかWindowsタブレットだと思います。
iPadの購入斡旋
冒頭で述べましたが、iPadで特に問題ない方で学校(業者)に任せますという方は、富士電機ITソリューション株式会社様のご厚意で、以下の通り保証付き、付属品付きでまとめて購入していただけます。案内文書は合格者登校日で配布いたしましたが、ここにも掲載しておきます。なお、iPadは11世代の最新版になるそうです。
購入期間 3月25日(火)~4月14日(月)
※期限後の申込みはできません
購入方法 銀行振り込み(一括のみ。手数料個人負担)
製品 iPad 第11世代 WiFiモデル ストレージ128GB + 保証
※保証抜きでの本体のみの申込みや、保証のみの申込みはできません
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振り込みは、上記の銀行口座に生徒名でお願いします。また、振り込み名義人の前に受検番号(4桁)を付けてください。例年、保護者名で送金する間違いや、生徒番号が解らないなどの問合せが多いです。
受検番号(4桁)+ 生徒名(カタカナ) + 購入パーターン(A~H)
保証セットので申込み限定ですが、保証を含めたらネットショッピングより割安だと思います。